FC2ブログ
 

 

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2012.08.07.2

大江麻衣『にせもの』(2012)、やっぱり面白い。とても面白い。
以下抜き書き。

名前を挙げるのが怖い、好きなもんの名前を出すのがつらい、何かするのが恥ずかしい、「変なことやって目立とうとしとる」と個性的な子に言われる、みんな言う、「まいちゃん、この歌手好きやねんてぇ」と晒される、「この歌手からぱくってんねんでぇ」出さんといて名前!名前は悪くない、それを出すわたしが悪いんか。 (「好きなもん同士で組んで」)


わたしは焼肉屋の気持ちで、つらつらと書いていくのだった。 (「マリアに祈っても仕方ない」)


言葉は降りてこない。みんなきらきらした目で何を見ているのかわからない。最終的に星も降らない場所へ行ってほしい。
世の中で円滑に生活していく為、覚えなければならないものが沢山ある。野菜の名前。車の名前。このふたつを覚えないと田舎で生きていけない。あとは、犬の名前。 (「勘違いの畑」)


死ぬほどの大怪我をして
彼女たちが軽いきもちで輸血した血が
入りますように。入りますように
二物を与えるとか三物を与えるというけれど、何も持っていなくて つらい
神様が頑張って傑作を創るから、手抜きもあります
彼女たちがこの日常を切り取れば文化、そうでなければ日記、
だれか救ってくださいますかこの日常を
無くなってしまった労働賛歌を
鍛冶屋の娘に生まれても
鍛冶屋のことはわかりません
字がへたで算数もできません
鍛冶屋の娘でも、詩を書きます (「血」)


市立図書館がせめて近鉄に寄り添っていたなら
わたしの頭ももう少しまともだった (「大入道の首」)


このわたしが、生きて、自動車を走らせて、仕事をして、いるのだから、大丈夫、このわたしがやったのだから、みんながやっていることよりも、もっと大丈夫、と手を引いてあげたいのに、死んだことがないから、大丈夫、と言えない (「引かれない手」)

 

Comment

 
 






(編集・削除用)


管理者にだけ表示を許可

 

Trackback

 
 
http://tsurishinobu.blog92.fc2.com/tb.php/381-03a9e3eb
 

プロフィール

 

岩尾忍

Author:岩尾忍
1980年生れ。
2010年、詩集『箱』(ふらんす堂)。

 

カテゴリ

 
 

検索フォーム

 

 
 
 
 Designed by Paroday / 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。